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「零れ話」
開拓者Online

お母さんと一緒

 ←02 灯火 →トリックスターと少年

 私たちは、開拓者様のお手伝いをする……小作人として開拓者統括本部より新規参入開拓者様へと渡される存在。
 有体に言えば、奴隷だ。
 新規開拓地に行くのは怖い。どんな開拓者様の元に引き渡されるのか怖い。これからどうなってしまうのか、とても、怖い。
 怖いで沢山あふれている未来に期待なんか出来なくて。それでも本部長様のお言葉は私たちに希望を持たせてしまう。……希望なんか、持ちたくないのに。

「開拓者へ尽くすこと。もし主人となった開拓者が一定期間姿を表さなければ、与えられた開拓地は自動的に貴方のものになります」

 一定期間はどれくらいだ、と誰かが叫んだ。

「おおよそ二年。その間一度も姿を現さねば貴方の身分は小作人ではなく、開拓者と同等の地位にすると約束します」

 それは、凄いことなのではないかと思う。
 だって、ここにいるのは開拓者統括本部の人間だけじゃない。小作人の多くは、……子どもの比率が多い気もするけれど、人間以外の種族が半分くらい。多いのは、私と同じ獣人だと思うけど……。羽が生えていたり、鱗がある人だっている。
 そんな人間以外の種族にそんな地位を与えるのは、ちょっと信じられない話だけど。それでも信じてもいいのかなと、それなら耐えられるかなと思ってしまう私たちがいる。

「土地開拓をするのか、発展へと力を注ぐのか、新規開拓をするのかは分かりません。ただ、どの道を選ばれたとしても、一度は行いなさい。それが、貴方がたの選択肢を広める一つとなるでしょう」

 戦うことはあんまり得意じゃないけれど。それが役に立つのなら、頑張ってみようかな。頑張れる、かな。
 不安はたくさんあるけれど、私は静かに喚ばれるのを待った。





「自分は、アデルハイトと言います。犬系獣人のグラッセで間違いないですか?」
「は、はい、主人様。グラッセと言います」

 私の主人は、青い毛並みが美しい女性の方でした。静かに見下ろされた青い瞳。頭の上にピンとたった耳。わさわさと揺れる尻尾。
 ……開拓者は人間だけではなかったでしょうか? そう聞いていたのですが、例外もあるのですか?
 それに《絶対王政(テゼム)》の配給装備である紬の服を着てはいません。《直接民主制(イグルシアン)》のお貴族様が着るみたいな、袖の膨らんだ水色の上着にチェックの青いズボン。
 私の主人様は、特別なのでしょうか?

「あのぅ、主人様は」
「アデルでいいですよ、主人とか言われてもピンときませんし」
「はぁ、ではアデル様。アデル様は、私たちと同じ獣人なのですか?」
「いいえ?」

 いいえと言われても、それなら何故哺乳類種のように獣耳と尻尾がついているのでしょうか……。

「速攻で課金して揃えた『狼系獣人なりきリセット』ですね。アバター反映したのでそれっぽく見えるだけです。服は副産物ですが、一式揃ったので速攻変えました」
「えっと……?」
「ふむ? アバターとか課金とかはあれですかね。開拓者用語になるんでしょうかね。まあ、こういうものだと思っていればいいです」
「はぁ……」

 よく分からないけれど、アデル様はそういう人だと思えばいいのでしょうか……? 悪いアデル様ではないようですが、私には少し理解するは難しいみたいです。
 くるりと丸くなる私の茶色の尻尾よりは、アデル様の毛並みが美しい流れるような尻尾が羨ましいと思います。

「さて。自分は初期エリアたる開拓者育成学園エリアへと向かいますが、グラッセはどうしますか?」
「わ、私、ですか……?」

 どう、しますかって。命令するのではないのですか?
 私に選べと、そう言うのですか……?

「ええ。自分の開拓エリアは幸いにして草原エリアですし、発展するにはやり易い場所らしいです。自分とりあえず戦う力が欲しいので育成学園で訓練してきますが、どうしますか?」
「あ、の……アデル様」
「はい?」
「私、私が選んでもいいのでしょうか?」

 アデル様は不思議そうに首を傾げました。

「当然ですよ。グラッセはステータスを見る限りではオールラウンダーみたいですし。何をするにも問題ない程度のステータスです、だからこそ、何がしたいのか確認をしているのですが?」

 何をするにも問題ない。それってつまり、私は何でもできるってことでしょうか?
 突然開かれた可能性の道が、怖いと思って沈んでいた心を弾ませる。それって、すごく。すごく素敵。

「わ、私。戦うのは、あまりしたくありません……」
「では、開墾ダンジョンへ連れて行くのはやめましょうか。基本的にこの開拓エリアにいる形になりますがいいですか?」
「だ、大丈夫です」

 アデル様はぐるりと開拓エリアを見渡しました。
 小さな掘立小屋と倉に、一つだけ果実の成る木。一面の草原。吹き抜ける風が心地いいのですが、本当に、生い茂る下草以外何もない場所。
 ここを、私が、開拓していくんだ……。

「ひとまずは自分と一緒に初期エリアへと向かいましょう。別行動出来なければそのときですが……自分は訓練所へ、グラッセは資料庫へ。文字は読めますか?」
「大陸共通言語なら、なんとか」
「それはよかった。では、資料庫で草原エリアに適する開拓資料サンプルを集めて下さい。それから、一緒に考えましょう。この土地をどうするか」

 アデル様がふわりと笑う。
 私は胸がときめくのを感じて、ぱたぱたと尻尾が揺れていた。
 ああ、怖いよりも、とても、楽しみだ。





「……グラッセ、拾ってしまいました」
「はい?」

 ある日、アデル様は顔をしかめながら男の子を連れ戻って来た。初期エリアで訓練をしていたのでは……?
 不思議に思いながらも作業を途中でやめて、男の子を見下ろす。
 黒い艶やかな髪と緑金の瞳の猫系獣人の男の子。むすっとした顔をしていますが、将来有望になることが分かる綺麗な顔立ちをしています。不機嫌そうに私を睨んでいますが、アデル様の指を一本ぎゅっと掴んでいます。……子どもらしく不安なんでしょうか。

「えぇと? 彼もアデル様の小作人として?」
「あー、そうなるんですよね。突発的イベントだとは思ってましたし、関わらないようにはしていたんですけど。そうですか、二人目……」
「邪魔になるなら、出てく」
「誰もそうとは言ってないですから。あの子はグラッセ。この開拓エリアを自分の代わりに管理してくれている相棒です」

 相棒……!
 その言葉にぱたぱたと尻尾が激しく動くのが分かりますが、隠しきれない喜びなのでいいですよね? 相棒って、アデル様に相棒って言われた……!
 私、ちゃんと役に立ててる! 嬉しい……!

「グラッセ。この子は猫系獣人のリヴィル。お姉さんとして、先輩として、目を掛けてあげてください」
「こいつ、弱そうなのに……あいてっ」
「ご覧の通り口も悪くて態度も悪いです。手間を増やして申し訳ないですが、お願いします」
「は、はいアデル様!」

 アデル様に期待されているのなら、頑張らないと!
 ぱぁと喜びにあふれる私とは対照的に、リヴィくんは俯いてつんと唇を尖らせました。

「やっぱり、邪魔なんじゃないか。オレ、いらないんなら」
「何度も言わせないで下さい。そんなこと言ってません」

 仕方ないとでも言うかのように大きく息をついたアデル様は、わしゃわしゃと無造作にリヴィくんの頭を撫でまわしました。
 ……ちょっとうらやましいです。

「グラッセはこの開拓地の発展管理の相棒として。リヴィはダンジョンの相棒として、このエリアの家族になるんですから」
「か、ぞく……?」

 きょとんとしたのは、リヴィくんだけではありませんでした。だって、今までそんなこと、言われたことないのに。家族だって、アデル様が……。
 主人と小作人としての関係じゃなくて、家族と言う枠組みを作ってくれた。それはすべて失って開拓地に来た私を、新しく形付けてくれたようで。
 嬉しい。すごく、嬉しい。

「アデル様がいらっしゃらないときは、お姉さんたる私に頼ってください」
「えっ」
「そ、そんな嫌そうな顔しないで下さいよぅ」

 二人目の為に頑張って稼ぎます、と密かに頷いたアデル様。私もお姉さんとして、アデル様の相棒としてもっと頑張らないと。





 その後アデル様は、いつの間にか黒と青のチェックのボーイッシュな服をリヴィくんに与えていました。可愛い系のお洋服なのに、はぐれ馬の突進をものともしないお洋服ってどうなんでしょう……? 課金がどうとか、今月もやし生活とか言ってましたが、私にはちょっとよく分かりません。
 担当開拓地の開墾方法や、所属国への納税方法などはアデル様と相談しながら決めていました。そこに私よりも小さなリヴィくんがちょこっとお手伝いをしてくれるようになったのが、大きな変化なのかもしれません。ふふっ、小さくてもやっぱり男の子ですね。
 まあ、一人ではぐれ兎の群れを仕留めてきたときは、どうしようかと思いましたけど。ウサギ肉の煮込みシチューの作り方を教わっていて、本当に良かったです。お姉さんとしての面目が辛うじて立てたと思います。

「アデル、次、行くんだろっ」
「はいはい。そうあわてないでください。研石忘れてますよ」
「アデル様、リヴィくん、お気をつけて。今日は兎肉の串焼き丼をお作りして待ってますね」
「グラッセは、また何もないとこで転んでるなよな」
「な、なんでそれを知っているんですかっ!?」
「互いに気を付けると言う事で。さ、行きますよ」

 ただ、どうもリヴィくんからはお姉さん扱いされずに、時折残念なものを見る目で見られているのですが……。私、もっとお姉さんっぽくなれるように頑張ります。





「……グラッセ、すみません不可抗力でした」
「え、えぇと?」

 出かけられた時と同じように、右手側にリヴィくん。ちょっと不機嫌そうですが、それはまぁいいです。
 そして反対側には泣きはらした顔の有翼人……ガンナリ婆のところにいたポルニィちゃんでしたか確か。最近確かガンナリ婆は倒れたと聞いたのですが、一時預かりでしょうか?

「単刀直入で言えば、ポルは今日からうちの子です」
「え、ええーっ?」

 アデル様、なにがどうすればそうなるんですか……。
 いえ、確かにアデル様と一緒にガンナリ婆のところで、お料理教室に行った折にポルニィちゃんと仲良くなっていたのは知っています。確か、料理スキル会得の為とか言っていましたよね? スキルを習得したのかは、私には分かりませんが……。
 でも、ガンナリ婆が倒れて一人残ったポルニィちゃんを引き取る程、親しかったようには見えなかったのですが……それは、私がこの領地に引きこもっているからでしょうか?

「やはり三十九区の中心部の外れとは言え、有翼人の子どもが一人でいるのは、狙ってくださいとでも言っているようなものですから。その、皆が恐れていたことがついに起こってしまったと言うか……」
「ええっ!? お、お怪我は……」
「大丈夫です。だって、ポルは、強い子です……!」
「それでもですっ、よくご無事で……!」

 アデル様は言葉を濁してはおりましたが、何が起こったかは察せました。ああ、ああなんということでしょう……!
 それでも強張った顔で笑うポルニィちゃんの心の、なんと強いことでしょう……! 思わずぎゅうと抱きしめちゃいます。

「頑張りましたねぇ、ポルニィちゃん」

 私は、お姉さんですから! 妹になるのでしたらいっぱいいっぱい甘やかせてあげたいのです! リヴィくんは男の子なので甘やかそうとすると嫌な顔されて体全体で拒否されるのですよねぇ……それはそれで寂しいのですが。

「えへへ……アデルちゃんに続いてラッセちゃんからも褒められちゃいました」

 小さなお手々でぎゅうと抱きしめられました。
 アデル様の担当開拓地にいる限りは、私が守りますからね。
 とりあえず、急いでお家の改装作業を進めてもらわないとですね。アデル様へ視線を向けると同じ事を考えていたのか、重々しく頷かれました。
 突貫工事で備え付けた簡易小屋を二つ足しただけですからね、ここにある建物。最初の小屋は完全に物置にしましたし、場所が……。

「ポルニィちゃんは、今日はお姉さんの私と一緒に寝て頂けますか?」
「ラッセちゃんとお泊り! 一緒に寝るです!」

 ぱあ、とはしゃぐ様子のポルニィちゃんでしたが、ふとこてんと首を傾げました。

「ラッセちゃんは、ポルの姉さまなのです?」
「はい、お姉さんです」
「リヴィくんは、ポルの兄さまなのです?」
「ただのリヴィでいい」
「わかったです。……アデルちゃんも、ポルの姉さまなのです?」
「いえ、自分は……」

 アデル様は首を傾げられて否定されました。

「家族を支える大黒柱みたいなものですから、父? 母的な?」
「アデルは女だろ、父っておかしいし」
「じゃあ、アデルちゃんはポルの母さまです?」
「まあそんな感じで」

 むすっとした顔で唇を尖らせたリヴィくんとは対照的に、ポルニィちゃんの顔がぱああと輝きます。

「家族がいっぱいです」 

 にへらぁと笑うポルニィちゃんの素敵な笑顔に、思わずこちらまで笑顔になってしまいます。
 アデル様がお母さん頑張る、と呟いたのが聞こえました。お姉さんたる私も頑張ります、ええ、もちろん頑張っちゃいます。





 少し驚きだったのが……ポルニィちゃんもダンジョンへ行くと言ったことです。

「リヴィばっかりずるいです! ポルだって、母さまと一緒にいたいです!」
「身を護るすべもないのが一緒に来ても邪魔になるだけ、大人しく待ってろよ」
「ポルだってできますもんっ! 【炎球(ファイアボール)】」
「っ!?」

 ごう、と未開拓エリアへ炎が抜けて行きました。
 あ、地上の部分が綺麗に焼けてます。あとは根っこの部分をなんとかすればここの開拓もいけそうですね。いやぁ、未開拓部分でよかったです。

「っ、ばか! 何やってんだ! 水……っ!」
「えっ、あっ、【氷槍(アイシクルランス)】」

 ずどん、と地面に氷の槍が突き刺さりました。
 うん、いい感じに炎が散って下火になりましたね。これあと地面属性魔法で耕せばかなり楽できそうじゃないですか? 魔法の新たな使い方にちょっと驚きです。いえ、私は使えないのですけれども。

「……とりあえず、アデルが来てからな」
「ごめんなさいです……」

 へたりと耳と尻尾を下げたリヴィくんが、しょんぼりした様子のポルニィちゃんの肩をぽんぽんと叩いていました。ちゃんとお兄さんしてますね、うんうん。いいお兄さんです。
 私はとりあえず被害が最小限だったのと、未開拓エリアの開拓進捗が進んだのであんまり強くは言わないでおきます。
 のんびりと現れたアデル様は、驚きながらも二人に拳骨を落としていました。アデル様もお母さんやってますね、うんうん。





「あー…、グラッセ……」
「……大丈夫です。二度あることは三度ある、で私驚きません」
「それはそれで酷く複雑なのですが」

 右手側にリヴィくんとポルニィちゃん。左手側には見知らぬ金髪の少年。
 ええ、大丈夫です。大体察してます。とりあえず今の作業は中止で、速攻空き部屋を整えなくてはいけないですね。そう頭が切り替わるくらいには慣れました。

「アデルのこれは、もう性分だよな」
「ポルもリヴィもそれで家族になったのです。いいことですよ?」

 呆れた様子のリヴィくんに、楽しげな様子のポルニィちゃん。
 反対側の少年は俯いて、アデル様に手を引かれるがまま連れてこられているのが分かります。人間、ではないですね。耳がとがっているので、森の民でしょうか、珍しい。
 長い金色の髪に細身の体躯で、一向に視線が合わないですね。

「森の民、ですか?」
「ええ、新たな家族の一員になります、イヴリィと言います。イヴ、あそこにいるのはグラッセ。自分の担当開拓地の管理を任せているお姉さんです」

 よろしくお願いしますね、と声を掛けても反応がありません。困ってアデル様を見ると、アデル様も苦笑をしていました。

「ちょっと、ワケアリの子なのでしばらくはあまり構わないで下さい」
「え? アデル様それはどういう……?」
「お姉さんなら、見守る選択肢をもとれるでしょう? リヴィとポルに任せます」

 困惑する私をよそに、任せましたとリヴィくんとポルニィちゃんにイヴリィくんを預けます。同じ背丈の三人は種族はバラバラでも仲良く開拓地内を進んで行きます。
 仲良し三兄妹に混ざるには、私はちょっとお姉さんすぎるからでしょうか。疎外感を覚えて少ししょぼんとします。

「……怖いんですって」
「怖い、ですか?」
「ええ、どんな扱いを受けてきたかは分かりませんが。救出現場では手負いの獣のようでしたよ。幸い、似た背丈のリヴィとポルには大人しかったので、恐らく大人が怖いのでしょう」
「まあ、それは……」

 森の民は、その外見の美しさから奴隷として連れ歩くと一種のステータスになるのだと聞いたことがあります。哺乳類種の中での兎系と同じ扱いになるのでしょうか。それだと、どんな扱いだったかは……想像するに難しいことではありません。
 まだ幼い容貌なのに……。種族的に長寿種だから、あのなりで何十年も生きているのかもしれませんけども。

「でも、なにもできないのは、……もどかしいです」
「子育てって見守ることも時には大事らしいですよ?」
「むむぅ」

 軽い様子で肩をすくめるアデル様。優し気な視線で三人を見ているのは分かります。見守る、確かにそうですけども。

「案外、子どもの世界は子ども同士にしか分からない。それで上手くいくこともあるでしょう。上手くいかないようなら、手を出せばいいんです。その見極めが難しいのですけれども」
「ううう、私には難しすぎますぅ……、手を出したくて仕方ないですぅ……」
「我慢ですよ、グラッセお姉さん」
「アデル様のように、立派なお母さんにはなれそうにないです」

 もどかしさに顔を覆って見上げると、アデル様は驚いたように目を丸くしました。

「グラッセ、貴方まで言います?」
「はい?」
「自分、どうやら開拓者の間で『お母さん』って通り名つけられているようなんですよね……なんででしょう?」

 本当に不思議そうな顔で首を傾げていますが……。アデル様、ご自分が言い出したのを覚えていらっしゃらない?
 まあ、そうでなくてもアデル様は、もう立派な三兄妹のお母さんらしくなっているように見えますが。
 あ、そこにもちろん長女たる私も足してくださいね。家族ですから。





「おふくろー! 本当にこれ、もらっていいのかっ!?」
「……ええ、まあ、今一番欲しい物なのでしょう?」
「おうっ! 俺のっ! 俺様の剣だ! 見てくれよポルー!」
「よかったですねぇ! イヴもこれで一緒に冒険に行けます!」

 ブロードソードを片手にはしゃぎまわるイヴリィくんの元気な姿が見えます。アデル様は苦笑気味ですが、ポルニィちゃんも一緒になってはしゃいでいるのでとても賑やかです。
 そっと喧騒を避けてきたのか、リヴィくんが呆れた顔で私の陰に隠れます。

「あーあ、森の民の非力さで前衛やりたがるとか、本当にバカイヴめ」
「まあまあ、元気になったのならいいじゃないですか」
「喧しくて仕方ないから、ちょっとだけ元に戻ってほしい」

 ぱたり、としっぽを揺らすリヴィくんも、やがてイヴリィくんとポルニィちゃんに見つかって、連れ出されていきました。
 ふふっ、どうなることかと思いましたが、良かったです。
 やっぱり家族は皆笑顔でないと。

「エリアを出たら気を引き締めて下さいね! はあ、グラッセいってきます」
「はい、いってらっしゃいませ、アデル様」

 さて、今日は何をしようかな。
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